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ベトナムチームはネパールとの激戦を1-0で制した。写真:アン・ティエン |
10月14日夜、ホーチミン市のトンニャット・スタジアムで、白いシャツを着たチーム(ベトナム代表)はまるで夢のようなプレーを見せた。コントロール、プレッシャー、そして絶え間ないシュート…しかし、体格と実力で劣る相手のゴールを割ることはできなかった。ボールが転がり始めてからわずか5分で、ベトナムは1-0とリードした。スムーズな連携や見事なシュートのおかげではなく、ネパール人選手の「自滅的」なプレーによるものだった。
勝利後の波紋
オウンゴールで、多くの人がゴールラッシュの始まりを予想したかもしれない。しかし、結局、雨が降ってきたのは…ため息だけだった。
このオウンゴールの後、ベトナムは試合を完全に支配した。ボールコントロール、多方向への攻撃を組織し、20本近くのシュートを放ち、そのうち11本が枠内シュートだった。この数字は試合が一方的だったことを示すには十分だが、同時に攻撃システムの脆弱さも露呈した。
相手が反撃できない状況(ネパールは枠内シュートを1本も放てなかった)では、チームを評価する唯一の基準は、いかにゴールを決めるかという点に尽きる。そして、その点において、キム・サンシク率いるチームは完全に失敗した。
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ティエン・リンはネパール戦で全力を尽くす。写真:アン・ティエン |
不運を責めるのは簡単だ。実際、90分間でティエン・リン、タン・ニャン、ディン・バックのシュートがクロスバーとポストに3度も当たった。しかし、不運だけを理由にすると、ベトナムには効果的で組織的な攻撃システムが欠けているという根本的な問題を見落としてしまう。
時折、攻撃はサイドに限られ、クロスは予測可能で、ヴァン・ヴィのような個人技はネパールのコンパクトな守備陣の前では無意味だった。ゴールが決まらないと、ベトナムの攻撃のリズムはより混沌とし、連携は焦燥感を帯び、フィニッシュも拙速だった。各選手は、足と頭の必要な連携を見つけるのではなく、自分の力で膠着状態を「救おう」としているように見えた。
ティエン・リンは相変わらず全力で走り、ヴァン・ヴィは情熱的で、ハイ・ロンはエネルギッシュだが、パズルのピース一つ一つが明確な全体像を描き出していない。ベトナム人選手は20本近くのシュートを放ちながら、ゴールは1本も決めていない。これは単なる数字ではなく、警告と言えるだろう。
キム氏は無力だ
テクニカルエリアでは、キム・サンシク監督は以前ほど冷静ではなかった。かつては「相手を観察しながらプレーする」という試合展開を読む能力を称賛され、後半には適切な調整を頻繁に行っていた。しかし、10月14日の夜、彼の計画はすべて効果を発揮しなかった。
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キム・サンシク監督はアイデアが尽きたようだ。写真:アン・ティエン |
ヴァン・ヴィとタン・ニャンがティエン・リンをサポートするという、新たな攻撃トリオは、第1戦の勝利と比べて大きな変化を生み出せなかった。試合が膠着状態になると、ディン・バックやハイ・ロンといったお馴染みの交代選手が投入されたが、プレッシャーを維持することはできたものの、得点に繋がる根本的な解決策にはならなかった。キム監督は徐々に戦術的なマンネリに陥りつつあるように感じられた。これは、チームの基盤を構築している段階にある監督にとって最も危険なことだ。
ネパールのオウンゴールで勝ち点3は守られた。しかし、この「半笑い半泣き」の勝利は、ベトナムが攻撃の組織力に深刻な問題を抱えているという事実を覆い隠すことはできない。ハドルとクリアしかできない相手に得点できない彼らが、はるかに優れた守備組織とフィジカルの強さを持つチームと対戦することなど夢にも思わないだろう。
キム・サンシク監督は、勝利という目標が達成されたことに安堵している。しかし、このような勝利は警鐘であることを誰よりもよく理解している。チームは試合を完全にコントロールしていたにもかかわらず、変化をもたらすことができなかったのだ。
偉大なチームには勝ち点3だけでなく、アイデンティティと信念を持って積極的に勝ち取る力も必要です。もしあの「90分間の無力感」から教訓を得られなければ、ネパールのオウンゴール――運命が与えた予期せぬ贈り物――は、ベトナムが手遅れになる前に打破すべき停滞を映し出す鏡となるかもしれません。
出典: https://znews.vn/khi-ca-thay-lan-tro-ong-kim-sang-sik-bat-luc-post1593812.html
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