かつては仮想通貨業界で最も影響力のある人物とされ、「CZ」のニックネームでも知られる趙氏は、仮想通貨詐欺の首謀者サム・バンクマン=フリード氏の懲役25年の判決に続き、最近、懲役刑を宣告された2人目の仮想通貨界の大物実業家だ。
裁判所へ向かう趙長鵬氏。写真:ロイター
シアトルのリチャード・ジョーンズ判事が言い渡した判決は、検察が求刑していた3年よりも大幅に軽いものだった。判決を言い渡す前に、判事は趙氏がバイナンスの成長と利益を米国法よりも優先させたと非難した。
47歳の趙氏は判決を聞いても特に反応を示さなかった。母親と数人の家族が傍聴席にいた法廷には、紺色のスーツとネクタイ姿で現れた。
検察当局は、バイナンスが「ワイルド・ウェスト」モデルを使って犯罪者を歓迎し、ハマス、アルカイダ、自称イスラム国(IS)を含む指定テロ組織との10万件以上の疑わしい取引を報告しなかったと述べた。
また、趙氏の取引所は児童性的虐待資料の販売を促進し、その収益の大部分をハッカーやマルウェア組織から受け取っていたとも述べた。
バイナンスは43億2000万ドルの罰金に同意し、一方で趙氏は個人的に5000万ドルの刑事罰金と米国商品先物取引委員会に追加の5000万ドルを支払った。
「申し訳ありません」と趙氏は判決前に裁判官に語った。「包括的なマネーロンダリング対策プログラムを実施できなかったのです…今、その過ちの重大さを痛感しています。」
検察官は裁判官に対し、厳しい判決は他の犯罪者への明確なシグナルとなるだろうと述べた。しかし、ケビン・モズリー検事は「我々は趙被告をサム・バンクマン=フリードや…怪物だとは思っていない」とも述べた。
趙氏は昨年11月、自身が2017年に設立した取引所バイナンスのCEOを辞任したが、その際同氏は銀行秘密法に基づくマネーロンダリングの要件を回避していたことを認めていた。
2022年の仮想通貨価格暴落により新興業界における多くの詐欺や不正行為が明らかになった後、他の仮想通貨界の大物たちも米国当局の標的となっている。
フイ・ホアン(ロイター通信による)
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