経済力と政治力を合わせたこの同盟は、選挙結果に影響を与えるだけでなく、ドナルド・トランプ氏がホワイトハウスに戻った場合に政府の運営方法を変える可能性もある。
ドナルド・トランプ前米大統領は、2024年8月8日、米国フロリダ州パームビーチで行われた記者会見で演説した。写真:ゲッティイメージズ/TTXVN
10月12日付のキエフ・ポスト(ウクライナ)によると、共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏と億万長者のイーロン・マスク氏が2024年米国大統領選挙キャンペーンに参戦することが、国際メディア、特に欧州で大きな反響を呼んでいる。これは単に資金と権力の組み合わせにとどまらず、米国政治の将来にとって挑戦的な展望を切り開くものだ。ビジネスと政治の両分野で影響力を持つ二人の人物が手を組むとき、この同盟は何をもたらすのか、そして選挙と米国の政治体制にプラスの影響を与えるのか、マイナスの影響を与えるのかが問題となる。ペンシルベニア州で行われた選挙集会で、億万長者のイーロン・マスク氏は前米大統領ドナルド・トランプ氏と共に壇上に立ち、「米国の民主主義を守る」という目標を掲げ、共和党への支持を訴えた。二人の関係はマスク氏がトランプ氏を支持するだけにとどまらず、トランプ氏はホワイトハウスに復帰した場合、億万長者のマスク氏が政権の要職に就く可能性を繰り返し示唆している。これを受け、デンマークの新聞「ポリティケン」は、政治的・経済的権力が民主主義への深刻な脅威となり得る「金権政治」の形成の可能性を懸念している。同紙は「前例のない金融、事業利益、そして政治的影響力の組み合わせ」と警告した。トランプ氏が当選し、億万長者のマスク氏が政権で重要な役割を担うことになれば、アメリカ史上最大の権力統合となり、政府の運営方法を変革し、政治システムの透明性に対する懸念が高まる可能性がある。大きな議論の的の一つは、マスク氏が有権者獲得のために用いる手法だ。イタリアの新聞「コリエレ・デラ・セラ」は、マスク氏が登録有権者と紹介者に47ドルの報酬を提供するという提案の合法性を疑問視した。これは直接的な「票の買収」ではないものの、選挙運動の透明性に対する懸念を生じさせている。有権者登録や紹介のために金銭を渡すことは、選挙結果に間接的に影響を与える手段と容易に捉えられる可能性がある。米国法では、有権者や有権者登録のために金銭を渡すことは違法である。しかし、マスク氏は、憲法修正第一条(言論の自由、報道の自由、請願の自由)といった重要な憲法上の権利の支持者にのみ報酬を提供することで、直接的な違反を巧みに回避した。これは米国法のグレーゾーンを生み出し、選挙の透明性と正当性について依然として多くの論争を引き起こしている。トランプ前大統領と億万長者のマスク氏の連携は、穏健派有権者にとって懸念材料であるだけでなく、民主党支持者にとっては刺激となる可能性もある。スペインのジャーナリスト、アントニ・ロサダ氏は、Eldiario.esで、イーロン・マスク氏のトランプ陣営への参加はブーメラン効果、つまり逆効果をもたらす可能性があるとコメントした。マスク氏のような大物の登場は、特にまだ投票先を決めかねている穏健派有権者に、この連携のリスクを認識させ、そこから民主党への投票を決める可能性もある。ジャーナリストのロサダ氏はさらに、マスク氏がトランプ氏の選挙運動に参加したことは、民主党支持者、特に「この同盟がアメリカの民主主義に及ぼす悪影響」を懸念する有権者の支持を高める可能性があると説明した。賛否両論の反応はあるものの、トランプ前大統領と億万長者のマスク氏の組み合わせが共和党に一定の有利性をもたらしたことには否定できない。ブルガリアの新聞「トゥルド」は、トランプ氏が今回の選挙で前回よりも大きな勝利を収める可能性があると論評した。その理由の一つは、イーロン・マスク氏が現在、ソーシャルネットワークXのオーナーとなっていることだ。このプラットフォームは、トランプ氏が以前の選挙運動で有権者との交流に利用していた。さらに、マスク氏がトランプ氏のMAGA(Make America Great Again:アメリカを再び偉大に)運動を公に支持していることは、特に激戦州において、より多くの共和党支持者を引き付けるのに役立つ可能性がある。しかし、トルド氏が指摘するように、トランプ氏が有利だとしても、勝利は確実ではなく、有権者を動員する能力や民主党の戦略といった他の要素も今回の選挙で重要な役割を果たすだろう。
出典: https://baotintuc.vn/the-gioi/bau-cu-my-2024-bo-doi-chien-dich-tranh-cu-trump-musk-bao-hieu-dieu-gi-20241013102157823.htm
コメント (0)