東京を訪れる観光客。(写真:共同通信/VNA)
東京のVNA記者によると、日本の首都政府は災害の際に外国人観光客への支援を強化している。
この取り組みの一環として、東京都は日本語を話さない人向けの防災訓練を実施しています。先月、東京・新宿区で行われた避難訓練では、誰も日本語を話すことが許されませんでした。
外国人役を演じる参加者は翻訳アプリを使って救急隊員と会話した。
この訓練は、新宿区を襲った大地震の直後の状況を想定したものだった。道路が通行不能になり、電車も運行が停止したため帰宅困難となった人々は、東急歌舞伎町タワーに避難した。
避難者全体の4割にあたる約30人が外国人で、避難所に避難していた。避難所職員は、避難者に対し静かにするよう求めるなどの指示を複数の言語で掲示することができた。
この訓練では、携帯電話を充電したいという被害者や、食事にアレルゲンが含まれているかどうかを尋ねる被害者への対応にスタッフが苦慮しているなど、いくつかの問題が浮き彫りになった。
避難訓練を実施したSOMPOリスクマネジメントの担当者は「言葉が通じない者同士のコミュニケーションの難しさ」を認めた。
先月、東京駅近くでも別の避難訓練が行われ、鉄道職員が海外旅行者を装った約20人の外国人大学生と交流した。
職員は英語で学生たちに電車が運休していることを伝え、翻訳アプリを使ってさらなる避難指示を伝えた。
1月、東京・渋谷区で行われた訓練では、ドローンがスピーカーで指示を出すために使用されました。訓練スタッフはドローンに搭載されたカメラで歩行者を確認した後、指示を出しました。主催者は後日、多言語による防災訓練を実施する予定です。
これらの訓練は、東京を訪れる外国人観光客の急増に見舞われている中で実施された。東京都の速報値によると、2024年4月から6月までの外国人観光客数は683万人で、2023年の同時期比31%増となった。これは同時期の訪問者数としては過去最高で、2019年の同時期比では64%増となっている。
一方、内閣府が2023年度に行った調査によると、宿泊・飲食サービス業で災害時における事業継続計画(BCP)を策定している企業は27.2%にとどまり、全業種中最低だった。
外国人観光客は地震への対応経験が少ないため、緊急事態発生時にはホテルやレストランが大混乱に陥る可能性がある。
東京は、2024年4月から6月までに外国人旅行者が東京で使った金額は1兆1800億円(79億2000万ドル)と推計しており、この数字が1兆円を超えたのは初めて四半期となる。
しかし、昨年秋に発表された日経新聞の調査によると、東京23区のうち16区の防災計画には、外国人旅行者向けの規定が特に盛り込まれていない。
小池百合子東京都知事は、外国人に災害支援策をどう伝えるかは「極めて重要」だとし、「多くの人に届くような情報を検討していく」と述べた。
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