暑い午後、ヴィエットチ市チュンヴォン村フォンラン村のティエンコー寺を訪れました。樹齢2300年の黄色い花を咲かせる木々の涼しい緑の木陰で、ティエンコー寺の管理人であるグエン・ゴック・ルアン氏が、この神聖な寺院にまつわる2つの「古いタウ」についてゆっくりと語ってくれました。
系図によると、第18代フン王の治世、フン・ドゥ・ヴオン王の治世下、ヴー・テー・ラン氏とグエン・ティ・トゥック氏という二人の教師がヴァンランの首都で教室を開きました。二人はフン王に招かれ、ティエン・ズン王女とゴック・ホア王女を指導しました。二人の王女はヴー・テー・ラン氏とその妻から読み書きを教えられ、徳の高い才能ある王女となりました。教師二人が急逝したため、地元の人々は二人を埋葬し、村に寺院を建てました。白い花を咲かせるタウ(銀の木)と黄色い花を咲かせるタウ(金の木)の二本の木は、その時に先人たちによって植えられ、今日まで残っています。
寺院に建てられた石碑には、地元の人々が2本の「老タウ」樹に抱く敬意と愛情がはっきりと表れています。「約2,300年が経ち、戦乱の時代を乗り越え、フンラン族とラウトゥオン族の人々は、常にこれらの樹木を大切に守り、必要であれば、共同住宅、寺院、墓、そしてフン王時代の教育の貴重な遺物である2本の貴重なタウ樹を守るために、命を捧げることもいとわない」と記されています。2012年5月28日、ベトナム自然環境保護協会は、この2本のタウ樹を文化遺産樹、そしてベトナム最古の文化遺産樹に認定しました。
ハップ氏に続いて、ティエン・シン・バー・ニャン・パゴダへ行きました。そこには樹齢700年を超えるプルメリアの古木が立ち並んでいます。伝説によると、この古木は14世紀初頭(トラン王朝)に出現したそうです。古木には当初7本の木がありましたが、時の流れとともに残念ながら2本が枯れてしまい、今では5本が堂々とそびえ立っています。それぞれの木は高さ10メートルにも達し、幹は荒々しくゴツゴツとしていますが、枝葉は緑豊かで、花は豊富に咲き誇り、他に類を見ない清らかな香りが辺り一面に漂っています。
不思議なことに、「古神」は同じ枝に丸い実と平たい実の2種類の果実を実らせます。丸い実には種があり、平たい実には種がありません。木の下に立ち、南西の方向、人の頭の高さに目を向けると、母象と子象が母性愛に満ちた愛情を込めて抱き合い、神聖な北神殿に敬意を表して頭を下げている姿が目に浮かびます。その樹齢と深い霊的意味から、この「古神」は2012年5月10日、村人たちの喜びと栄誉のうちに、遺産樹に認定されました。
フート族には、これまでに87本の文化遺産樹が認定されており、その多くは長寿で美しい樹形をしており、神秘的な色合いを持つ古い物語や伝説と結びついています。代表的な例としては、カムケー県カムケー町ソンクオン村のマウ寺院遺跡群にある樹齢500年を超える「二大樹」、ガジュマルとサンの木が挙げられます。この寺院は、歴史的な8月革命の舞台となり、ソンクオン党とノルック党が会合を開き、人民抵抗運動の指導者となることを決定した寺院を守ってきました。また、タンソン県スアンソン村コイ村にある千年樹齢のチョーチの木は、孤児のダオ族の少年とムオン族の族長の娘の感動的な愛の物語と結びついています。
実際、歴史的・文化的価値に加え、ヘリテージツリーは遺伝資源の保全においても特別な重要性を持っています。樹齢数百、数千年を遡るヘリテージツリーは、地域の気候条件、生態系、気候変動、そして人為的な悪影響に対して優れた適応性を示しています。これは科学研究にとって非常に希少な遺伝資源です。実際、遺伝子の組み合わせを増殖させることで、害虫や病気に抵抗し、生育・発達し、卓越した経済的価値をもたらす能力を持つ生物の系統を作り出すことは十分に可能です。
時代を超えて、文化遺産樹は特別な意味を持ち続けています。この樹種を保護することは、計り知れない価値を持つ「宝」を未来に残すための実践的な取り組みでもあります。しかしながら、文化遺産樹の保護・保全活動は依然として「未解決の課題」であり、この貴重な「緑の黄金」を維持するためには、社会全体の合意と共同の努力が必要です。
タン・アン
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出典: https://baophutho.vn/cay-thieng-tren-dat-coi-nguon-ky-i-nhung-nhan-chung-cua-lich-su-219798.htm
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