ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(写真:ロイター)。
「ウクライナの反撃が失敗しただけでなく、ロシアが戦場を完全に掌握したことは明らかだ。この状況が続けば、ウクライナ国家は回復不能なほどの深刻な打撃を受ける可能性がある」とプーチン大統領は1月16日のテレビ演説で述べた。
プーチン氏によれば、これはウクライナ当局の政策と決定の直接的な結果であるため、同当局が全責任を負わなければならないという。
クレムリン指導者はまた、交渉の呼びかけは「ロシアに過去2年間に達成した成果を放棄させようとする試みに過ぎない」と述べた。
プーチン大統領は、西側諸国とウクライナが協議している「 和平案」を拒否した。「しかし、それは不可能だ。誰もが不可能だと理解している」とプーチン大統領は強調し、西側諸国の要求は非現実的だと反駁した。
プーチン氏は、ウクライナの交渉代表団長が最近、キエフはかつてウクライナとの紛争を終わらせる合意に達する準備ができていた時期があったが、その後、当時のイギリス首相ボリス・ジョンソンの助言に従って合意を破棄し、交渉から撤退したことを認めたと指摘した。
プーチン大統領の発言は、西側諸国の同盟国やパートナーがウクライナの戦場での勝利能力にますます懐疑的になっている中で行われた。これらの国々は、キエフに対し、モスクワとの交渉のテーブルに着くよう圧力をかけ始めていると伝えられている。
ロシアの推計によると、約2年間の紛争で約40万人のウクライナ軍兵士が死亡または負傷しており、その中には昨年6月初旬から11月下旬までの反撃作戦で失われた12万5000人の兵士も含まれている。
NATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長は昨日、戦場の状況はウクライナ軍にとって極めて困難であると認めた。
「現地の状況は極めて困難だ。ロシアは多方面から攻撃を仕掛けており、もちろんウクライナが昨夏開始した大規模攻勢は、我々が期待していた成果を全てもたらしたわけではない」とストルテンベルグ氏はスイスのダボスで開催された世界経済フォーラムで述べた。
「ロシアがいかに軍事力を増強し、攻撃を強化しているかが今や明らかだ。我々はロシアを過小評価すべきではない」と彼は強調した。
世界経済フォーラムに先立ち、スイスはウクライナの「和平方式」について議論するため、80以上の国と国際機関が参加する会議を主催した。この会議にはロシアは参加していなかった。
クレムリンは、ウクライナの「和平方式」に関するダボスでの協議はロシアの参加なしには成果は生まれないだろうと述べた。
クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフ氏は「われわれの参加がなければ、いかなる協議も成果を生み出す見込みはない」と述べた。
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