日本とEU間の新たな安全保障協力の枠組みは、海洋安全保障、宇宙安全保障、サイバー空間に重点を置くものと予想される。
日本とEUは今後、安全保障分野においてより緊密な協力関係を築くことが期待される。(出典:エルカノ王立研究所) |
日経アジアは7月3日、日本と欧州連合(EU)の共同声明案が今度のEU首脳会議で採択される見通しで、安全保障分野での協力の新たな枠組みが設定されるだろうと報じた。
この草案によれば、双方は東アジアの海洋安全保障の確保と将来のサイバー攻撃への対処に向けた協力を推進する。特に、EUはアジアにおけるプレゼンスの強化に積極的に取り組むことを表明する。
さらに、双方は二国間の安全保障関係を強化し、新たな安全保障協力の枠組みを構築することも目指している。
日本とEUがこの分野で包括的な協力枠組みを構築するのは今回が初めてです。これまで両者は「グリーン・アライアンス」や「デジタル・パートナーシップ」といった経済関係にのみ焦点を当ててきました。
日本とEU間の新たな安全保障協力枠組みは、アジアや欧州の個々の地域の境界を越えた問題である海洋安全保障、宇宙安全保障、サイバーセキュリティ、情報セキュリティの分野での協力を提案すると期待されている。
さらに、共同声明案は、東海および東シナ海の現状に対する懸念も表明し、「力や威圧によって現状を変更しようとするいかなる一方的な試みにも強く反対する」としている。
岸田文雄首相は7月11日から14日までの3日間の欧州歴訪中、13日にフォンデアライエン欧州委員会委員長、シャルル・ミシェル欧州理事会議長と会談し、これらの内容について協議し合意する予定。
これに先立ち、6月初旬、日本側は、今度のEU首脳会議において岸田外相が、欧州の安全保障とインド太平洋地域の安全保障は「切り離せない」関係にあるとの日本の立場を再確認したと述べていた。
特に、日本とEUの首脳は、ロシアとウクライナの紛争に関する立場の一致を確認するとともに、中国の新たな動きについて合意を模索するとみられる。
関係者によると、両者は、2011年に東京電力第1原子力発電所の事故を受けて、東京産食品に対するEUの輸入規制の解除についても協議する予定。
同時に、首脳会談の議題には、人工知能(AI)の活用に関する国際ルールの設定など、デジタル分野でのEUと日本の協力を強化する方策も含まれると予想される。
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