「強力なサポート」から個人の願望へ
日本は10年以上にわたり、 世界陸上競技において、男子4×100mリレーで世界最強チームの一つとして目立ってきた。
2008年の北京オリンピックでの銀メダルから2024年のパリオリンピックでの5位まで、日本のランナーたちは完璧なバトンパス技術と規律あるチームスピリットで常にライバルから尊敬を集めてきました。
しかし、個人レベルでは、スピードアスリートの体力の尺度となる男子100メートル競技において、日本にはまだ真に画期的な選手がいない。
かつて大きな期待を背負っていたのが、日本人とガーナ人の血を引くアスリート、アブドゥル・ハキム・サニブラウンだ。
ブラウン選手は、2015年にカリで開催された世界ユース選手権(U18)の100メートルと200メートルで金メダル2個を獲得し、さらにユージーン2022世界選手権の100メートル決勝に進出して母国に栄光をもたらした。これは日本人アスリートとしては前例のない偉業である。
しかし、26歳になったサニブラウンは、ペースが落ちているようだ。パリオリンピックの準決勝で出した9秒96という自己ベストは、決勝進出には至らなかった。さらに悪いことに、2025年シーズンに入っても、10秒31を切る記録を出せていない。
16歳の「少年」が10秒間で衝撃を与える
その中で、清水空人の登場は日本陸上界にとってまさに激震だった。
清水選手は2009年2月8日生まれで、16歳になったばかりだったが、全国高校陸上競技選手権大会で10.00秒(風+1.7)のタイムで華々しいデビューを飾り、U18の世界記録を破った。
清水選手は7月4日に行われた全日本選手権で100メートル予選を10.19秒で走り、10代のアスリートとしては驚異的な記録を樹立して注目を集めた。
しかし、準決勝では10.25秒しか出せず、わずか0.01秒差で決勝進出のチャンスを逃した。
10秒00の記録は、2023年にクリスチャン・ミラー(米国)とプリポル・ブーンソン(タイ)の2人のトップアスリートが保持していた10秒06の記録を破っただけでなく、世界陸上競技連盟が定めた2025年東京世界陸上競技選手権大会の基準も満たした。
世界大会に参加するチャンスはまだあります。
今の疑問は、清水空人が来年9月に東京で開催される世界選手権に出場するために選ばれるかどうかだ。
出場資格はあっても、大会への出場は日本陸上競技連盟の選考方針次第となる。
全日本選手権では、清水選手は公式出場権を獲得できませんでした。しかし、現在までに日本から男子100mに出場権を獲得しているのは、アブドゥル・ハキム・サニブラウン選手(衰えが著しい)と、世界ランキングポイントに基づく出場権を持つ選手の2人だけです。つまり、理論上はまだ空席があることになります。
しかし、清水選手が4x100mリレーチームに加わる可能性は非常に低い。なぜなら、このフォーメーションは安定性、長期にわたるバトンパスの練習、そして優れた連携を必要とするため、わずか16歳の選手が数週間で適応するのは難しいだろうからだ。
しかし、100m個人種目での出場は不可能ではない。清水は現在の進歩を考えれば、10秒00台というタイムだけでなく、その無限の可能性から見ても、間違いなく候補に挙がるに値する。
クリップ清水が100メートルを10秒で走る
未来への希望
地方の高校生「少年」から、清水は日本陸上競技の新たなシンボルになろうとしている。団体競技で強いだけでなく、個人競技でも輝きを放つシンボルだ。
清水空人の登場は、日本のファンの間で短距離走の新時代への期待を掻き立てただけでなく、日の出ずる国が今もなお、あらゆる限界を打ち破ろうとする並外れた才能を静かに生み出しているということを世界に向けて思い出させるものとなった。
そして、すべてが計画通りに進めば、この秋、東京の国立競技場で、観客は16歳の少年の電光石火の走りを目撃することになるかもしれない。その走りは、日本の陸上競技界にとって大きな希望の新たな章を開くことになるだろう。
出典: https://baovanhoa.vn/the-thao/16-tuoi-chay-100m-trong-10-giay-tia-chop-nhat-ban-pha-ky-luc-the-gioi-156563.html
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