9月20日夜、ホー・グオム劇場で、 ハノイ交響楽団と人民芸術家ブイ・コン・ズイが主催するイベントシリーズ「エッセンス・オブ・サウンド」の一環としてコンサート「ヴィヴァルディとベートーベン」が開催されました。
コンサート「ヴィヴァルディとベートーヴェン」の出演アーティスト
プログラムは、アントニオ・ヴィヴァルディの有名な協奏曲「春」(La primavera、RV 269)と「夏」(L'estate、RV 315)で始まり、続いてヴァイオリニストのド・フオン・ニーがハノイ交響楽団とコンサートマスターのタ・カン・リンと共演し、「秋」(L'autunno、RV 293)と「冬」(L'inverno、RV 297)を演奏し、生き生きとして充実した感情的な音楽空間を創り出しました。
コンサート第1部の空間では、チュオン・ヴーのヴァイオリンが「春」と「夏」で幕を開け、まるで観客を対照的な二つの自然画へと誘うかのようでした。「春」の音色は、鳥のさえずりや小川のせせらぎのように明るく賑やかで、澄み切った生命力を感じさせます。しかし「夏」に移ると、ヴァイオリンの音色は緊張感と凝縮感を帯び、夏の日の暑さと疲労感を描き出し、嵐のように激しく爆発する様は、優雅さとドラマチックさを併せ持ちます。繊細な演奏を通して、チュオン・ヴーは観客に自然のあらゆる微細な動きを感じさせました。
人民芸術家ブイ・コン・ズイ
続いてヴァイオリニストのド・フォン・ニーが「秋」と「冬」を演奏し、全く異なる音色を奏でました。「秋」では、温かく豊かな民謡の旋律が喜びに満ちた収穫祭の情景を想起させ、聴衆をワインの香りに包まれた深い眠りへと誘います。「冬」では、冷たい風や雪のように冷たく鋭い音色でありながら、優しさと繊細さも織り交ぜ、冬の儚くも幻想的な美しさを描き出します。ド・フォン・ニーの演奏スタイルは、豊かな感情とイメージに満ち、まるで聴衆を四季折々の旅へと誘うかのようです。
それぞれの音楽的個性と各世代の物語を持つ二人のアーティストが、ヴィヴァルディの「四季」に命を吹き込み、聴衆が耳で聞くだけでなく五感で感じる鮮やかな自然の絵を創り出しました。
プログラムの第2部では、聴衆はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「3つの楽器のための協奏曲 ハ長調 作品56」を楽しみました。これは交響曲と室内楽の微妙な組み合わせである、彼の最もユニークな作品の1つです。
人民芸術家、バイオリニストのブイ・コン・ズイ、チェロ奏者のデニス・シャポバロフ、ピアニストのルオン・カイン・ニーの3人のソリストが、素晴らしく奥深い対話に満ちたトリオを創り上げました。
人民芸術家ブイ・コン・ズイ
ブイ・コン・ズイのヴァイオリンは澄み切った優雅さを、デニス・シャポヴァロフのチェロは温かみと力強さを、そしてルオン・カイン・ニーのピアノは繊細でしなやか。3つの楽器は完璧に調和し、難解なフレーズを繊細に演奏しながらも、作品の精神を深く理解しています。
コンサートマスターの功労芸術家ダオ・マイ・アン氏と指揮者の本名徹治氏の正確かつ感動的な指揮の下、オーケストラ全体が強固な基盤となり、ソリスト3人のハーモニーと才能を存分に称えました。
ショーの最後には、出演者全員とオーケストラが、デニス・シャポヴァロフ編曲による「クレイジー・ヴィヴァルディ」をアンコールで鮮烈に演奏しました。生き生きとした個性的でリズミカルな演奏は、フィナーレを壮大でエネルギッシュなものへと昇華させ、観客に忘れられない印象を残しました。
出典: https://nld.com.vn/lang-nghe-thien-nhien-qua-nhung-giai-dieu-cua-vivaldi-196250921110653801.htm
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