住宅街を抜け、曲がりくねった小道を進むと、花咲くドラゴンフルーツ畑を通り過ぎると、目の前には既に緑豊かな森が広がっていました。ブンティと呼ばれるこの森林地帯の名前は、タコウ山の麓に広がる汽水沼(ブン)に隣接する白い砂丘に、多くのガジュマルの木が生い茂っていたことに由来しています。
大口森林の中央には、湿地帯を囲むように細長くジグザグに走る4つの主要な砂丘があります。上から見ると、畑の真ん中に巨大なジャガイモの列が並んでいるように見えます。砂丘の中央はわずかに盛り上がっており、その上にはサバンナ生態系の特徴である棘のある低木が密生しています。
砂丘の両端に沿って、わずかに窪んだ地形にフタバガキ林が広がっています。沼地の岸辺には、シダ、ウツボカズラ、アサガオなど、様々な植物が絡み合うように蔓が生い茂り、沼地の表面には黄色い花を咲かせる様々な背の高い草が風に揺れ、激しく舞っています。サバンナ、フタバガキ林、汽水湿地という3つの生態系が隣接しているため、まさに不思議な森と言えるでしょう。
砂地の小道を約2km慎重に渡り、ブンティのレンジャーポストに到着しました。ここは森の中でキャンプをし、夜を過ごす場所です。ラグーンの端には、冷たく澄んだ新鮮な水が流れる小川があります。この地域では、1997年から温泉の湧出が発見されています。地質調査チームが調査井を掘削した際に、その井戸から今日まで温泉が湧き出しています。
水源地のすぐそばには、小さな人工湖が作られ、温泉に浸かってリラックスできるようになっています。さらに、足湯スポットもいくつかあります。私たちはテントを張り、温泉湖近くの大きな木の下にハンモックを張り、焚き火で鶏肉を焼きました。森は人影もなく、焚き火のそばには愛犬の「タン」と二人きり。交代で焚き火を眺めたり、天と地の間に広がる温泉湖に飛び込んだりしました。もう一つ不思議なのは、熱く汽水のような地下鉱泉の真ん中に、人々が掘った冷たく真水の井戸があるということです。温泉に3回浸かり、冷たく真水で体をすすいだ後、静かで荒涼とした山林空間で夕食を楽しみました。
ヘリテージマガジン
コメント (0)