シリア新政権の指導者は全く新しい国家を約束し、一方で米国と国連はダマスカス政府を承認する可能性を示唆した。
もう戦争はやめて
昨日、反体制組織ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)の指導者アブ・モハメド・アル・ジョラニ氏は、シリアのアサド大統領の政府を打倒する連合を率いて以来、初めて西側メディアに対して声明を発表した。
ダマスカスでスカイニュースの取材に応じたアル=ジョラニ氏は、HTSの過去に関する外部からの疑念を払拭しようと努め、シリアは発展、復興、そして安定に向けて歩みを進めていると強調した。「国民は戦争で疲弊している。国はまだ準備ができておらず、新たな戦争に突入することはない」とアル=ジョラニ氏は誓い、 世界は「何も恐れることはない」と述べた。
反体制派がアサド大統領を倒した後のシリアの不透明な将来
本名アハメド・アル・シャラーというこの指導者は、2000年代にイラクで米軍と戦った。彼の組織はかつてシリアにおけるアルカイダの支部であり、米国をはじめとする多くの国からテロ組織に指定されていたが、近年は過激派としての過去との繋がりを断ち切り、穏健派へと変貌を遂げようとしている。HTSがわずか2週間でシリア全土を制圧したことは、クルド人、アラウィー派、キリスト教徒といった少数派の間で恐怖をかき立てている。しかし、アル・ジョラニ氏は、恐怖の源はアサド政権とその同盟国にあると主張し、「彼らを排除することこそがシリアにとっての解決策だ」と述べた。
12月11日、首都ダマスカスにいるシリアの人々
同日、HTSの支援を受けた新首相のモハメド・アル・バシル氏は、今こそ国民が「安定と平和を享受する」時だと宣言し、2025年3月まで暫定政府を率いることを誓約した。
アメリカがシグナルを発する
アサド政権の打倒は新たな転換点となり、米国はシリアにおける自国の利益を再考せざるを得なくなった。専門家によると、少なくとも過去3人の大統領の下では、米国はシリアに関して明確な政策を示さなかったという。アサド政権を非難しつつも、主要反体制派への疑念から、政権の追放を優先してこなかった。米国はシリアに約900人の兵士を駐留させ、クルド人勢力を支援している。
ドナルド・トランプ次期米大統領は先日、シリア情勢を「混乱状態」と呼び、米国は介入すべきではないと述べた。しかし、AFP通信によると、トランプ氏はこれまでタリバンや北朝鮮といった米国の敵対勢力との交渉に前向きな姿勢を示してきたため、今後トランプ氏の姿勢が変わる可能性も否定できないという。
イスラエルはシリア空爆にもかかわらず新政府との衝突を望んでいないと述べている
アントニー・ブリンケン米国務長官は、将来のシリア政府が、信頼性が高く、包括的で世俗的であり、少数派の権利を尊重することを約束し、人道支援を認め、テロリストがシリア領土を拠点として利用することを阻止するのであれば、承認される可能性があると示唆した。国連も、HTSが包括的な政府の構築にコミットするならば、テロリストリストから除外すると述べている。
ロイター通信は昨日、ブリンケン外相が12月13日にアンカラを訪問し、トルコのハカン・フィダン外相と会談してシリア情勢について協議すると報じた。自称イスラム国(IS)との戦いで米国と協力関係にあるトルコが支援するグループとクルド人勢力の間では、衝突が続いていると報じられている。
イラン、シリア問題で米国とイスラエルを非難
一方、12月11日、イランの最高指導者アリー・ハメネイ師は、バッシャール・アル・アサド大統領が大統領職から追放されてロシアに渡航して以来初めて、シリアについて演説した。
「シリアで起きたことは、米国とシオニスト政権(イスラエル)の共同計画だったことは明らかだ。シリアの隣国政府も、この計画に明確な役割を果たした。誰もがそのことを認識しているが、首謀者であり司令塔は米国とシオニスト政権にある」と、ハメネイ師はイランメディアに語り、明確な証拠があると付け加えた。
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出典: https://thanhnien.vn/syria-truoc-buoc-ngoat-lich-su-185241211221253047.htm
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