米国務省は6月1日、モスクワによる新戦略兵器削減条約(新START)の停止を受けて、米国がロシアとの情報交換を停止し始めたと発表した。
ロシアは2月以降、新STARTへの参加を停止している。(出典:IARI) |
米国務省は、ミサイルや発射装置の状況や位置に関する最新情報、大陸間弾道ミサイルの発射に関する遠隔判定情報などのデータは今後提供されないと発表した。
さらに、米国はロシアに決定を事前に通知し、「ロシアが再び順守すれば、対抗措置を撤回し、条約を完全に履行する希望と用意がある」と伝えた。
同国務省は同日、ロシアによる米領土内での査察や保留中のビザ申請の取り消しまたは拒否を今後認めないとも発表した。
米国務省は、この対抗措置は相応であり、国際法に完全に準拠していると述べた。
これに先立ち、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2月21日、2023年の一般教書演説で、米国との新STARTへの参加を一時的に停止すると発表し、モスクワは同条約を停止しただけで脱退したわけではないことを強調した。
プーチン大統領は、モスクワが核実験を再開したのは初めてではないものの、米国が実験を実施すれば、ロシアも同様の措置を取る用意があると警告した。
ロシアはまた、米国が「軍備管理分野の法的枠組みを破壊した」と非難し、米国がウクライナへの武器供給を続ける限り、モスクワは新STARTについて議論するつもりはないと述べた。
その後、ロシア議会はプーチン氏の決定に同意し、同氏は2月28日に新戦略兵器削減条約への参加を停止する法律に署名した。
新STARTは2010年にロシアのドミトリー・メドベージェフ元大統領とアメリカのバラク・オバマ前大統領によって署名された。同条約は1年後に発効し、当初は10年間の有効期間が設けられ、その後2026年まで延長された。
新戦略兵器削減条約に基づき、両国は戦略兵器を即使用可能な核兵器1,550発以下、配備済みの大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略ミサイル搭載爆撃機700基以下、配備済みおよび未配備のICBM、SLBM、重爆撃機発射装置800基以下に削減することを約束した。
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