米商務省は8月17日、カナダ、ドイツ、中国から輸入されるスズメッキ鋼板に暫定的な反ダンピング関税を課し、他の5カ国に対するダンピング疑惑を取り下げると発表した。
同省によると、国内最大手の鉄鋼メーカーである宝山鋼鉄を含む中国から輸入されるスズメッキ鋼には、122.5%という最高の暫定反ダンピング関税が適用される。
ドイツとカナダの輸入業者には、それぞれ7.02%と5.29%というはるかに低い予備関税が課せられることになる。
さらに、商務省は、英国、オランダ、韓国、台湾(中国)、トルコから輸入される光沢のある銀金属(食品缶、塗料、エアゾール製品、その他の容器に広く使用されている)には関税を課さない。
米国の新たな動きは、2月に米国の鉄鋼メーカーであるクリーブランド・クリフスが提出した苦情に端を発する。同社は、外国企業がブリキ製品をダンピング(不当廉売)し、米国の鉄鋼メーカーと国内雇用に影響を与えていると主張している。その後まもなく、米国商務省と米国国際貿易委員会は、この申し立てを検証するための調査を開始した。
中国上海市宝山区にある宝山鋼鉄(中国最大の鉄鋼メーカー)の工場で働く労働者たち。写真:ブルームバーグ
米商務省当局者は、3カ国の製造業者がスズメッキ鋼板を国内市場よりも安い価格で販売していたことが判明したと述べた。
また、中国に対する高関税はワシントンと北京の経済対立に影響されることなく、「事実を徹底的に調査」して決定されたとも付け加えた。
提案された関税は、カナダからの輸入品に79.6%、ドイツに70.2%、英国に111.92%、韓国に110.5%、オランダに296%、台湾に60%、トルコに97.2%の関税を要求していたクリーブランド・クリフスが提案した関税よりも大幅に低い。
米商務省当局者によると、関税を逃れた5カ国は米国の製鉄所が輸入した鉄鋼の約半分を占め、中国は約14%、カナダとドイツは約30%を占めた。
缶製造業者協会によれば、米国の鉄鋼メーカーは国内の缶生産に必要な錫の50%以下しか生産していないため、新たな輸入関税はインフレが高止まりしている時期に原材料費と食料価格の上昇につながるだろう。
米国消費者ブランド協会の推計によると、新関税が2024年1月の最終裁定後に完全実施されれば、缶詰食品の価格が最大30%上昇する可能性がある。
グエン・トゥエット氏(ロイター、WSJによる)
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