アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)は8月初旬、クラウドサービスプロバイダーのオラクルと提携し、2025年3月末までに「AISクラウド」の展開を目指すと発表した。

同社は、タイの無線通信市場におけるトップの地位をライバルのTrueに奪われたことを受け、多角化戦略を推進している。シニアアナリストのピスット・ンガムヴィジトヴォン氏によると、通信業界は飽和状態にあるという。

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AISは、TrueとDTACが合併する前はタイ最大のモバイルネットワーク事業者だった。写真:日経

この契約に基づき、オラクルとAISは企業向けに100以上のクラウドサービスを提供する。両社は2030年までにサービス開発などの活動に80億バーツ(2億3,300万ドル)を投資する予定だ。

AISのCEOであるソムチャイ・レルツティウォン氏は声明の中で、クラウドはタイの組織のITインフラの近代化と革新を支援する上で重要な役割を果たすだろうと述べた。

さらに、AIS は再生可能エネルギー分野にも参入し、遠隔地のコミュニティに太陽光発電と通信インフラを導入する計画を発表しました。

この試験プログラムは北西部のターク県で実施されており、運営会社は5年以内に全国30か所に拡大することを目指しています。

AISは、1986年にタイ元首相(2001~2006年)のタクシン・シナワット氏によって設立されました。タクシン氏は2006年まで同社の経営に携わりました。20年以上にわたり、携帯電話加入者数でタイ最大の携帯電話事業者でしたが、現在は第2位です。

AISの連結売上高は2023年に2%増加し、1,888億バーツとなった。純利益は4年ぶりに増加し、290億バーツとなった。

タイのモバイル市場には「新規参入企業」があまりいません。AIS、True、DTACの3社が有力な存在です。2023年3月、TrueとDTACは合併し、AISにとってより強力な競合となりました。

2023年11月、Triple T Broadbandを買収した後、AISは470万人の加入者を抱え、ブロードバンド市場のトップに躍り出ました。

(日経新聞によると)